2012年の後半、いくつかの会社からビジネスパートナーとして契約したいというお話をいただいた。新しい事業の立ち上げを一緒にやりたいと話を持ちかけられ、自分の中に変化が訪れる。
WEB業界は今スタートアップブームだ。シリコンバレーから始まったソーシャルネットワーキングサービスはFacebook、Twitterを筆頭に、それにぶら下がる形で細分化され日本でもいくつものサービスがリリースされている。それらに触発され誰もがソーシャルに夢を見るようになった。そんな流れに乗るようにして出てきた話に自然、胸が熱くなる。自分も新しいサービスを生み出したい、自分のアイデアで、デザインで世の中に新しいブームを巻き起こしたいという野心が芽生える。
僕が何よりも嬉しかった事は、そんなサービスを共に実現できるパートナーや仲間が出来た事。
トップダウン経営だった会社員時代にはできなかった、フリーランスならではの対等な関係性を保ったままそれぞれの得意分野を活かし、役割分担をして共に切磋琢磨しながら仕事ができる。目の前の視界が開けたように感じた。
やるべきことがはっきりした。既に受託案件もいくつか決まっていて年始からかなり忙しくなることが分かっている。本来なら受託案件は断ってでも新しいプロジェクトに注力したいところだが、それが成功するかどうかも分からないし、成功したとしてもマネタイズできるまでには時間もかかるだろうから当面の生活費も稼がないといけない。
受託とスタートアップの仕事の棲み分けも考えつつ、新しい技術を習得するための勉強の時間も必要になる。
それでも今は不安はない。込み上げる高揚感が自信へとつながっていく。
やりたい事がはっきりとすれば、世界は極彩色に変化する。
